相互変調歪を調べる(4) 実測 その1





  まず880Hz、1108.7Hz、1320Hzサイン波を合成したものの系列データを作る。合成Vrms値は以下のとおり。

  -0.7dB
  -3.7dB
  -7.7dB
  -10.7dB
  -13.7dB
  -17.7dB
  -20.7dB
  -23.7dB
  -27.7dB
  -30.7dB


  これを5秒づつ録音しテストディスクとする。


  双子のアンプを調べてみた。



  8Ω負荷 880Hz、1108.7Hz、1320Hzサイン波


  LM3886

3.6W


1.8W


0.72W



0.36W


0.18W


0.072W



0.036W

0.018W


0.0066W



0.0032W




  トラ技PWMアンプ

3.1W


1.7W


0.66W


0.34W


0.17W


0.068W


0.034W


0.017W


0.0066W


0.0032W




  グラフ化してみた。全高調波歪率は882Hzを基本波としたときの値。3305Hz、5738Hzはその近傍の信号強度を
拾っているだけ。どこを拾うかについてもう少し理論的考察が必要かもしれない。








  思ったほどの差はないが、よく見るとLM3886のほうは限界に近づくにつれリミッターのようにじわじわ歪が増加する。









  ヤマハのは静かなアンプとは思うがデジタルアンプらしさは少ない。


Pioneer A01



  出力に余裕がある分歪も少ない。この歪にもNFBは有効であることがわかる。


  880Hzより下に現れる三つの周波数を譜面にしてみた。まるでオーケストラのスコアのようだ。