トラ技のアンプを調べる

  全体の回路は2006年7月号を参照してください。初段カレントミラー負荷についてくわしく調べてゆきます。
都合により逆極性の回路にしてあります。


抵抗負荷の場合ゲインはどうなるか

   ゲインは2倍







  2倍



 カレントミラーにして、次段の入力負荷をフリーにした状態。



  電位は上のほうに寄る。






  ゲインは30倍





  抵抗値を変えて電位を中点付近に持ってくる。
  





  ゲイン2000倍 これが本来のカレントミラー負荷の性能だろう。




  2段目をつないでみる。Vbeは定電圧性なので、この負荷は定電圧性をもつがインピーダンスはそんなに低くはない
という不思議な性質を持っている。







ゲイン17倍





抵抗値を元に戻してみる。


  トラ技のアンプでもこのような電位になる。つまりこの動作点なのである。






  ゲイン4倍  ものすごい減りようである。



  プッシュプル合成なので片方づつ見てみる。














  結局2倍と2倍が合成されて4倍になっているものと思われる。バランスはとれている。

  小信号トランジスタでこのような動作点で動作させると増幅の場合gmが大幅に減少するのはやむをえない。また負荷としてみると
抵抗領域にはいるので定電流負荷としては働かない。そのためこのような結果になると考えられる。