準コンプリメンタリーアンプの設計
素直にゼロから設計してみます。
まずこのような回路で終段の電流を上下でなるべく合わせます(290Ωを調整)。
合ったら100%帰還をかけますが、これは上下合成されたものの帰還である事はあきらかです
からすでにプッシュプルとしては理論どおりのものではありません。
しかも上下の出力インピーダンスが同じという保証もないので、上下の出力電流が不可侵で
負荷のみに流れるといった状況でもありません。
さて一応合成出力ポイントから帰還をかけました。
大きくバランスがくずれるということは無かったようです。
次に電圧増幅段をいれて多重帰還をかけました。この場合単独帰還では動作しません
でした。
このように若干非対称が残っています。
位相補正も加えてみました。
10pにしたのはこのようにして見たときに上下のバランスが比較的とれていたからです。
電流が一致してないのは、やはり電流漏れがあるからでしょう。
さて上と下、どちらが出力インピーダンスが低く、歪みがすくないのでしょうか。
大雑把な方法ですが、この様にして調べます。
結果は、下のほうが直線の範囲が広く、出力インピーダンスも若干低いようです。