100%PG帰還を記述する




  






   これなら理論どおり、Zo は 1/gmになります。




  この様子を理解した後に、超三回路を調べてみます。




  超三のZoを測ってみると何故か一致しています。



  自動的に100%PG帰還がかかるしくみがあると考えるのが自然でしょう。


100%PG帰還モデルでは、






  確かにゲイン1の反転アンプですが、






  入力がミックスされてみるとこのようになります。これの裸ゲイン倍になるわけです。


  超三モデルでは、ノードAの電圧はすでに入力がミックスされています。






  定電流源ドライブの場合はプレートにかかる電圧は、






  このようにほぼ100%カソードに現われます。

 


  このことを踏まえ、もういちど見てみましょう。










  100V変化しました。


  結論

  1 この回路では12AX7のゲインは約100倍である。

  2 12AX7はVgkの電圧変化をもとにその100倍の電圧変化をカソードに出力するが、

  3 100%PG帰還により、ほぼそれに等しい帰還電圧が出力点においてミックスされる。

  4 その結果Vkの変化は見かけ上約7Vとなるがそれでよいのである。

  5 帰還量は常に一定であるから、出力インピーダンスは6L6GCのgmにより決定される。

  6 だから12AX7を12AU7に替えたとしても、全体のゲインは変わるが、出力インピーダンス
    には変化は生じないはずである。

 


12AU7で確認






  同じともいえるし、少し違うともいえる微妙なところです。