マトリックス接続の電流の流れる先を調べる


  Bを流れる信号電流はCに流れる電流の倍になっています。





  そしてCを通った電流の流れ先は3つありますが、

   1  アンプ内部
   2  帰還抵抗
   3  8Ω負荷

  理想アンプでは、すべて1を通ります。

  そして8Ω負荷に発生する電圧は0Vになります(相手のアンプに影響を及ぼさない)。



  ディスクリートの回路で調べると、わずかに電圧が変動しますが無視できる大きさです。





   したがって、ひとつのアンプが受け持つ負荷はこのように書けます。


  メインchに流れるマトリックス信号のレベルは−48dBです。




  バランスアンプについての調査です。




  Dを通った信号電流はすべてAを流れるようです。そのときBにも信号が流れていますが、それは
Cを流れたもののようです。














  Bに信号電圧が現れますが、Aには現れません(0Ω負荷)。




  Cを流れる電流が、Bを流れAには流れないことの証明。






  このように、電流の収支は崩れていますが、電圧には変化を及ぼさないので、
帰還ループにも影響はないはずです。


   バランスアンプのマトリックス接続はできないという人と、できるという人がいて
決着がついたという話は聞きません。ですからよく調べてから実行に移そうと思って
いますが、まだ実行はしていません。

  もちろんシングルエンドのアンプでは経験ずみで、その効果も認めています。