完全アンプのポール位置
2段目でミラー効果が生じないため、第一のポールは高いところに来ます。しかし負帰還は12dBしかかかって
いないため、不安定になることはありません。
これをみると2MHzまで負帰還をかけても発振ぎりぎりくらいですから(位相余裕度60度)、位相補正
は不要であるといえます。
ポールの位置の見方
ポールが2つあるとすると、このような2次フィルターで見てみますと、
位相が45度回ったところが第一ポール、135度回ったところが第二ポールとなります。
どこがどのポールかは、Cを入れてみてどこが移動するか見ればわかります。
初段FETとの比較
オープンゲイン
K117のgmは約15mSなので、K30Aとは差がありすぎますからgm=約40mSのC1815で書いていますが、
ゲインでも周波数特性でもやはりこのくらい差がでます。
実機では歪の関係でFETのほうが望ましいと思います。
また、完全アンプはNECのエピタキシャル石を使っているので、fp1はもっと高くなっていると思います。
回路にバッファを含まない完全アンプは、1次のフィルター特性のみで構成されますから、特性も音も素直
です。