ソース抵抗の影響を調べる
B級プッシュプルではこのようになります。gmは電流が増えるほど
大きくなるため、0V付近では出力インピーダンスが高くなります。
ゲインの話ではないのでこれが歪みになるわけではありません。
0.1Ωのソース抵抗を入れてみました。このように出力インピーダンス
の変化がみられます。ソース抵抗により帰還がかかり、素子のgmが小さく
なるためです。
0.22Ωにしました。gmが半分になったのと同等の変化が現れて
います。
A級プッシュプルですが、出力インピーダンスが一定になるわけでは
ありません。
A級シングルにNFBをかけたものがベストという私の持論は、このあたりから
導かれそうです。
ゲインのあるアンプで見てみましょう。
上の結果とほぼ同じになっています。
オーバーオールの帰還がかかるとこのように低インピーダンスの直線になります。
終段無帰還が良いという意見がありますが、ソース抵抗をいれてしまえば、
素子の性能を制限して使っていることになります。
結論としては、なるべくソース抵抗を入れずに、とりあえずNFBをかけておく
というのが良い結果が得られそうです。