6L6GC超三アンプの設計

  はじめに

   6BM8超三極管接続で有名な上條氏のアンプを6L6GCで
設計してみます。何故6L6GCかというと、それがCircuit Maker 6.0
studentにあるからです。

 構想編

  動作例を参考に、B電圧を300V、終段アイドリングを55mAくらい
にします。

  設計編

  シミュレーターで回路を書き(少々工夫が必要)、アイドリングが54
mAになるように初段バイアス電圧を決める抵抗R2を試行錯誤で決定します。



   これで設計終了です。

  測定編(シミュレータでは計算でデータがでます)

(1)入出力特性 


  三角波を使って(V7)描画させます。定格出力はだいたい3.3W
となります。

(2)仕上がりゲイン


  14.8倍です。


(3)ボーデ線図


  周波数特性がかまぼこ型ですが、あとでなんとかしましょう。

(4)方形波伝送特性


(5)出力段の負荷インピーダンス

  負荷に発生する電位とカソード電流を正弦波で見ます。





  実測値は5.9kΩとなります。

(6)総合プレート特性

  アンプを丸ごとカーブトレーサーにいれてプレート特性を見ます。



  確かに真ん中では三極管特性になっています(内部抵抗1.7kΩ)。
実際に通るポイントは三角波で調べます。



  これから両端の点を読み取り、直線で結びます。

  ちょうど三極管特性のところを通っているようです。間隔が一定という
ことは直線性が良いことを表します。

  ちなみに6L6GCを三極管接続で使った場合は、プレート内部抵抗
1.7kΩ、出力1.4Wになります。


その後指摘があったりしたので、訂正しておきます。

DC解析ではコンデンサーは無視されるので、次善の策として、電圧源
をいれて固定バイアスにしてみます。




  ゲイン524倍





  ゲイン16倍



  出力抵抗 179Ω

  三極管を上回る低インピーダンスになっています。




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