フォロアの歪

  解説はいやなのですが、避けて通ることのできない事項です。

  データ−シートから読み取るには、Ic−Vbe特性を複雑に変換して得るしかありません。

  (シミュレーターなら一発でOKですが)


解説

  フォロアはゲインがありませんから、Vbeがコレクタ電流に対して一定ならば無歪になります。




 しかし実際はVbeはこのように変化します。

2SA1987


  X−Y軸を入れ替える。


  縦軸スケールを縮小する。



  作図しにくいので解説の便宜上、ほどほどに縮小する。



  以下の式から作図して得る。




  以上の操作をシミュレータで再現します。






  ピンク色が伝達特性を拡大して見やすくしたもの。これをX−Y軸変換したのが水色。
これを縮小して黄色から引いたのが黄緑。

  ※ここでは折り返しでだいたい一致するということを見ている。


  上の例では6Aまでならかなり低歪み。大電流を回避するには多数パラにする。純コンプリメンタリー
A級プッシュプルにすれば偶数次歪は低減できる。

  MOS−FETではかなり二次歪がでそう。無帰還なら絶対でる。