工芸スピーカー「葵」

 遅れ馳せながら長岡式マトリックスSPを検討してみます。長岡マトリックスは最終的
にはこのような接続に進化しました。


  アンビエンススピーカーを8ΩのRとみなすと、


  こうなります。出力インピーダンス8Ωのアンプの並列接続ですから、
出力インピーダンス4Ωのアンプということになり、電磁制動が心配になって
きます。



  こんな風にしてテストしてみました。聴感ではバスレフも効いているし、音の広がりも
満足できるものです。

  電磁制動のかかりぐあいを見るために中央スピーカーのところにMFB−20を入れて
速度特性を見てみました。



  確かにQは上昇しているようですが、アンビエンススピーカーの逆起電力でディップが
生じていますから、同じスピーカーを使う限り実際は制動の問題はないのかもしれません。


  音の広がりは満足できると書きましたが、テストディスクの5点定位をかけると、
広がり方はノーマル接続と同じです。

  そこでひこうき雲の2トラック目を繰り返しかけながら、中央ショートと比較してみました。

  結論としては、ノーマル接続もすっきりしているが、2chであることが若干くせとして感じ
取れ、やはり差はあるということになりました。

  トロピカルバードは文句無く素晴らしい再生音です。

  長岡氏には6N−FE88ESのダブルバスレフマトリックスがありますが、私もひとつだけ
作ってみようと思います。作るとなると私の場合工芸スピーカーになるので、お見せできる
のは2年、いや3年後になるやもしれません。

(つづく)


デザインの検討



  なんとなく気が進まない。







  葵コンプレックス

  実はこういうのに心が傾いている。黒い台座に乗せて使う。中央部のペリスコープの
音は抜群なのは確認してある。



  これを一から作るというのが本来だが、作った後100%ごみになることが確定している
場合、躊躇せざるを得ない。

  漆塗りの台だけ作ってあとは出来合いのペリスコープ+密閉で済まそうかと、そういうこと
ばかり考えているのだ。

  その黒い台座自体も、伊集院で済む。

  なんのことはない。単なる写真撮影で終わりか?