SiC MOSプリメインアンプ (各素子の出力特性の計測)  A−8


 今回は出力段素子の出力特性を計測してみる。このような基板を作成した。

 






電圧計はamazonで購入したもので、電源とセンサーの配線を分離した。測定範囲は30Vまでとあるが、40Vでも壊れなかった。








まずSiC MOSを計測した。わりと飽和特性っぽい。







今回のアンプは2022年版NEW HCAアンプ パート2の基板を再利用したものである。

 これが元の基板



部品を取り外すのに24分かかった。ゼロから作るよりは楽で速いと思う。




完成した基板




 回路図と基板図

  SiC MOSで作ってからパワーJ−FET に換装する。






アンプは完成した。終段にはSiC MOSを載せている。




このアンプを利用して各素子の出力特性の計測をもう少し行う。



東芝のIGBTを調べる。








この領域ではややゆるい飽和特性と急峻な伝達特性が特徴である。こういう素子は調整中に突然ア
イドリングが急増して驚かされる。



 金田式でよく使われたUHC MOSである。この呼称はDENONも行っており市販アンプが存在する。
耐圧が低いという欠点がある。






伝達特性と出力特性






GaN MOS FETも調べてみる。




これは小出力MOSとGaN HEMTのカスコードという構成で高価なものである。











いきなり電源を入れると壊れてしまうことがあり、アナログアンプを作るのは大変難しい。D級アンプならそういうことは無い。




 

日立2SK1056

 これは日立2SK135のモールドタイプでアキュフェーズのP?266というパワーアンプに採用されていた。
LoーDの普及アンプには多分使われていたのではないだろうか。


















東芝が作ったMOS FETであり、サンスイの高級プリメインアンプ、パワーアンプの採用されていた。






伝達特性を見るとドレイン電流が温度に対して正の係数となっている。3.7Aくらいで0の係数になるので小さいアンプの
場合は警戒しないといけない。最近作ったアンプでは30mAに設定して聴いていたところ、目を離した隙に熱々になっていた。
温度補償が必要かもしれない。









これも東芝の石でソニー、フィリップス、アキュフェーズに採用されかなり普及した。自作では上條氏がよく使っていた。












 完成したアンプ。



 終段SiC MOS の状態だがこれでもう別次元の音がする。このままでいこうと思う。 購入しておいた石は大型シャーシの
アンプに使おう。