WE420A ハイブリッド イコライザーアンプ
WE420Aイコライザーアンプをとうとう作る時が来た。
長い間眠っていたWE420A
回路はちょっと前に考えたものだが、これ程美しい回路はなかなかない。
WE420Aには+260Vかける。?12Vにはヒーターの電源を使う。
ここまで来た。
ここまで来るのに真空管の逆接を3度ほどやらかしたので、まず真空管が生きているかどうかから始める。
これは0.3mAの定電流ダイオードでWE420Aの差動回路の共通カソードから電流を引っ張った
ところ。
0.15mAに近い電流が流れている。
これは本番の回路で初段の電流を見たもの。0.5mA程度流すのに成功した。
これはACアンプの状態にしたところ。初段の電流が0.8mA、オフセットが300mVくらいになった。
次はいよいよサイン波を入力して出力に現れるかどうかである
測定してみるとノイズフロアは出るが信号が見当たらない。回路と基板を見直すしかない。基板をよく確認
したが
信号経路はつながっていた。次に回路を見ると案の定フォトカプラーの出力側が逆接となっていた。
修正してもう一度測定するとサイン波が現れた。
出力0.4Vで歪み率9%となっている。これはゲインが少なすぎるせいだろう。初段のgmだけに頼っている
とこうなる。
回路を変更することにした。
このような回路を考えた。出力段にMOSーFETを採用し、ゲインを持たせている。
ACアンプにしたところ。オフセット5.8mA
、終段アイドリング1.2mAとなっている。
測定した。これはまあまあだが、電源ノイズが盛大に出ているので実用化するには対策が必要になる。
もう片方のチャンネルに取り掛かる。なかなかうまく行かないので、フォトカプラーの選別から
やり直すことにした。
LED側に1mA流して、トランジスタ側の電流を見る。電流ゲインは1.3である。
東芝のものは随分ばらつきがある。
揃ったもので組み直した。安全のためソース側の抵抗を100Ωにしている。
これは電流メカの状態で、終段に2mAづつ流れているところ。
ACアンプの状態で、オフセット23mV、アイドリング2.6mAにしたところ。
測定した。
完成写真
高耐圧のキャパシターが手に入ったので、リプルフィルターを組み込んだ。
音を聴いてみると少しヒュルヒュルという音がするが音楽は楽しめる。
鳴らし込んで行くといい音になった。