光電式カートリッジ専用イコライザーアンプ

DSオーディオ社の光電式カートリッジDSーE1 用のイコライザーアンプを作ってみる。DSーE1は11万円するものだが、 思い切って
買うしか無いだろう。回路図と基板図は昨日書いてみたが、作りながら細部を詰めてゆく。手持ちの部品はこれだけ あった。




 このケースを少し改造して使う。




回路図と基板図








電源周りが動作okとなったので、次はアンプ部を完成させる。






フラットアンプとして作った後、光電式対応部を慎重に完成させて、最後にフィルター部を付け加えるようにする。このように
各段階毎にチェックしてゆけば、作ったけれど駄目だったという事態になりにくいと思う。




まずは終段に4mA流すのに成功した。終段石は入手しやすい東芝の3SK291である。




電源供給はモバイルバッテリーから行えるようにした。



 ここに来るまでに無線と実験の2022年12月号と2023年1月号を電子版で購入し読んでみた。こつは大体つかめた様な気がする。
気になるのは光電式カートリッジの出力電圧がMC型の100倍もあるということだ。金田式の回路でみるとアンプのクローズドゲイン
が4倍くらいになっている。その辺が懸念事項だが、作ってみてサチュレーションするようだったら設計変更しよう。


Rchのアンプ部ができたので特性を調べた。




Io = 4mA


これはなかなかいい。

  回路で気になるのは、入力のRchとLchのコールド端子がつながっているとまずいということだ。アルミシャーシで
つながっている可能性がある。今回採用したのは絶縁型端子だが念のため導通があるか調べてみた。




一応大丈夫である。



 Lchも出来たので特性を調べておく。 




続いてイコライザーカーブをシミュレーターでみる。









金田式実機の特性はこうなっている。



手持ちにはこの定数のものが無いので部品をもう少し調達して先へ進む。



  と思ったが、6800pFのCが無くても抵抗値を変えれば全く同じ周波数特性にできることがわかったのでやってみる。
 


 赤が定数を変えたもの。緑と赤が完全に一致している。


  このような定数である。無かったのは抵抗二本で合成している。


 Rchの実測特性




 Lchのほうはゲインを合わせようとすると特性が変わってしまうので、やっぱり部品を注文する。


  部品が大体揃ったので組んでみた。実測結果。







 これなら良さそうである。回路と定数を示す。










 カートリッジの電流を供給する入力回りの部品を取り付けた。作っておいたダミーを使って動作をテストする。




  うまく動作したのでこれで完成である。


  カートリッジが届いてからいろいろ検討した結果次のように変更した。

 まず+電源側に5kΩの可変抵抗を入れる。カートリッジをつないだ動作状態で±の電圧が同じになるよう調整する。
次にマイナス側のバイアス用電流制限抵抗を3kΩにする。バイアス電流が少ないと元気のない音になる。次に、
LED用電源に3.3Ωを追加する。カートリッジで光っているLEDが製品と比べて少し明るすぎるので電流を減らしてみた。