バイポーラノンスイッチングアンプ

そもそもシミュレーターでの解析はバイポーラでのものであった。




ちょっと考えるとVbeの熱補償の方法が無さそうなのだが、この回路自体がアイドリングを自動調整してくれるという可能性もある。実験で確かめるのが早道である。終段をサンケンのC2837、A1186に替えて観察する。アイドリング29mA、オフセット9.7mVとなっている。







一時間くらい音楽を鳴らしてみると。アイドリングは31mAから34mAに微増した。74mAから73mAになっているのはMOS FETである。








これは有望な感触である。



終段アイドリングの設定の仕方がわかってきた。

これは122mAだが、ベース入力の1kΩをショートして2段目の電流を増やして行くと調節できる。3段目のVRでは微調整できる。



これは337mAだが10分ほど聴いているとゆっくりと増加してゆく。




410mAに上昇し止まる気配がない。何らかの温度補償が必要である




特性を示す。







パワーアンプ I の第2基板を使って温度補償の回路を実験してみる。

シミュレーターでは見事なノンスイッチング特性が得られている。




このような豪華な感じがする回路になっている。*の部分を終段に熱結合する。




アイドリングは安定している。アイドリングが154mAと多いのはダイオードの数がまだ少ないからである。今のところ本命の回路である。






パワーアンプ I に組み込んだ。DCオフセット32mv、アイドリング113mAである。





回路図と特性を示す。










 
 もう一つの基板の方は少し回路を変えてこうなっている。






  外部電源では調整できたが本体の電源につなぐと変な電圧が現れる。ちょっと原因が分からないので中断している。