回路の錬金術パート7
こういった原理でSIT(静電誘導トランジスタ)の特性を実現してまあ音も聴いてみたのだが、それほどの成果は得られなかったのである。
いろいろと考察すると、これらは石の持つ元々の歪を動作の工夫で減じたものなのでNFBをかけたのとさほど変わらない
のでは?という結論になった。
今回音を判定するのにうってつけの機器が登場したので音質の面から判定して見ようと思う。このような回路
でSITの代わりにいろんな石を載せ替えて音を聴いてみる。リファレンスとなるK180シングルアンプは一度聴いたら
忘れられないくらいの音がしているので比較は簡単である。
このアンプの音の滑らかさ、交じり気のなさは断トツ一位であることがすぐわかった。さらに聴いているとボリュームを
上げていったときのうるさくなら無さがこれも聴いたことがないレベルなのだった。こんな世界は初めて体験した。
低音もふくらむことなく小気味よい音を出す。予想に反しジャンルを選ばないアンプである。上條アンプをまじめに作ったら
いきなり世界最高レベルの音が出てきたのである。
まず俎上にあげるのはパワーJ-FETである。SITのようでSITでないという不思議なパワー素子である。
こんな感じだが、K180と同じバイアスで動作する。
音を確認中である。
次に回路の錬金術パート2に出てきたタイプを検証する。
2SK79
2SK79+2SJ160
DCA75はJ-FETと認識する。
R=100Ω
R=220
R=220Ωの特性
音を確認中である。
参考 TOKIN K180
(つづく)