HA-2a
HA−2のZDRとHA−1を合体させて画期的なポータブルアンプを作ってみようと思う。
iPodのヘッドホン出力がとても良いので、もっさりしたアナログヘッドホンアンプを外付けで
使っても効果が薄いのではと思う。もちろんHA−5ΣクラスだとiPodにつないでも凄くいい音
になるのだが。
ポケットから出して、若い人にほらこの音はどう?と自慢してみたいのだ。回路で何をやって
いるか説明するのはとても無理だが。
ここまでできてしまった。
ここまできた。ということは動く回路を組めばすぐ音が聴けるということだ。
とてもうれしい。
しかもモジュール化してあるので何種類も製作できる。
禁じ手かもしれないがこのコンプリペアを用いた。両ch作って試聴しているがこれだけでも
iPodが十分魅力的に鳴っている。
測定してみた。
これはたまげた。ZDRが要らないほど良い特性だ。とりあえずこれで完成。
第二期工事でZDRを入れる。
それではこの筐体を生かしてわりと基本的なアンプを作ってみよう。±3Vでできそうな
のをいくつか考える。
オペアンプ1石
そろそろC-Moyを脱却したいので自分好みの回路にする。反転回路を採用するが
オペアンプの入力電圧が信号で振られない分このほうが有利だ。バイポーラの石にも
対応するため入力をCで切って初段のバイアス電流を揃える。
衝撃的なほど悪い特性だが聴感では悪くなかった。かなり低Wで鳴っているのか。
この二つを見て安心した。全然問題ない。特に4580は音もいいし発振に対し安定だ。
バイポーラ出力段
これも±3Vに対応するために入手困難な部品を使ってみよう。
ダイアモンドバッファはインバーテッドダーリントンでもあるので、電圧関係で
とても有利になる。肩特性のシャープなC959/A606を採用。
特性は、こんなもんか。音は、特徴がある。
オペアンプ+ダイアモンドバッファ
バイポーラは無帰還で聴くよりNFBを使ったほうがくせが少なくなると思う。この特性は
素晴らしい。うちの測定環境では0.003%が限界なのでそれにもう近い。
音はバイポーラの極上の見本のようだ。きりっとして情報量が多く、素直。スチール弦ギターの
パートを聴くとバイポーラらしく雰囲気がでる。
思いもよらなかったがこんなところで私の最高傑作ができてしまった。
製作のヒント
スペースが無いので基板は薄めに作ってはさみこむようにする。その際絶縁フィルムを電池
との間に入れておく必要がある。電解コンデンサーあたりで頭打ちになるので中で少々曲がる
ように足に余裕を持たせておくと良い。
参考 我が家の測定限界
CDプレーヤー、プリアンプ、パソコンの諸々の機器の歪がここに現れている。
今は測定をiPodを使って行っているので高抵抗負荷のiPodの歪率がおそらくネック
だろう。今のシステムだとスピーディーに測定が完了する。さあ特性を取るぞと思い立
って17分くらいでグラフが出来上がる。
LM386を組み込んでみる。
今回は由緒正しいNS社の石だ。
お約束のOSコン入り。
位相補正を入れると静かになった。十分実用になる。音は相当よい。
なんとも魅惑的な音がする。失敗者続出するかもしれないが超おすすめである。
ローエンドなのにハイエンドということか。
ニッケル水素電池であるエネループを導入することにした。±2.4Vということになる。
動作電源電圧を見ると、
NMJ4558、4559 ±4V〜±18V
NJM4580 ±2V〜±18V 50mA
NJM5532 ±3V〜±22V
LF411 ±4.5V〜±18V
OPA2277 ±2V〜±18V
LM386 4V〜12V
OPA2604 ±4.5V〜±24V 35mA
LM4562 ±2.5V〜±17V 23mA
太字にしたのがエネループでも使えそうだ。
しかしニッケル水素は音が悪い。オキシライドとこんなに違うとは。
最高傑作がクリアーだがキンキンする駄作になってしまうのではちょっと話にならない。傑作アンプを
いじるわけにはいかないので、この電池に合う別のアンプを模索するしかないだろう。
筐体をもう一台作っておく。
このようなパーツをホームセンターで調達する。iPodとサイズがぴったり合うのは偶然だろうか。
これだけで1000円くらい。
右がニッケル水素電池。J−FETバッファだと左のバイポーラと遜色ない音で鳴っている。
これは良い知らせだ。
K170/J74バッファの実力を調べる。実測するとオキシライドは1.65V、ニッケル水素は1.4Vある。
二次歪が多いのでペアマッチングが良くなかったかも。電池による特性の差はほとんど無い。
K147 / J72 バッファをZDR化した。K170
/ J74版は ZDRヘッドホンアンプ を参照。
妖刀の様な切れ味。どこに持ってゆこうか。