HMA9500IIへのオマージュ
このパワーアンプ、HMA9500IIに似ていますが、
このように薄型です。実はテクニクスの古ーいパワーアンプです。これはまだ鳴るのですが、
いずれ中身を替えようと思っています。
部品はすでに用意してあります。
トランスの構造を調べる。
DCRで推測し、AC電圧を調べて決定します。
決定回路
オープンゲイン 参照 シミュレーションノート#111
20mS*1.2kΩ*0.5*0.8*15mS*0.22kΩ*0.5*0.8*2*0.82*8=166 (44dB)
NFBは約22dB
いい感じかもしれません。
今回開発したディスチャージャー
2.2KΩの抵抗が仕込んである。50Vのチャージに対し約20mAの速度で鈍足放電する。
片CH組み込んだところ。
パスコンは電源側に配置しました。調整が済むまではコネクターを介して電源を供給(感電しにくい)。
基本的には金田式だが、若干の掟は破っています。
音はもう聴きましたが、とても素晴らしい。
量産機では基板は電源、両chが一体になっていますが、このように分離していないとメンテナンスしにくい
と思います。
ちょっとだけシミュレーション
シミュレーション回路では実機よりオープンゲインが低めになっています(35dB)。第一ポールが300kHz超とは
すごいですね。しかも終段超高速ですし。帰還少な目なのでTIM歪も発生していません。巷によくあるワイドラーとは根本
的に異なったアンプです。
無帰還
これを見ると、深いNFBは必要なさそうです。無帰還でこのくらい良いアンプはめずらしいです。
この辺の実測データは金田氏の新刊本に載っています。
帰還後
ドライブ用の−電源を採用しなかったため、下側がドライブしきれていません。2次歪みの発生しそうな特性です。
参考 完全アンプの入出力特性(抵抗負荷伝達特性と同じ)
無帰還でのなめらかさは、他ではありえない特徴です。帰還後にいい感じにソフトクリップするのも
不思議な特徴です。
完成。シンプル、高音質。
もしHMA-9500IIが壊れたらこの方式で修復します。
(終わり)