AT-F3 IIを大人買いしてみた。
一生分足りるか熟考した結果2個買い足しただけである。針交換も2回行うと考えればこれでだいたい足りるだろう。
何故買おうと思ったかというと最新アンプスケルトンのおかげでLPが楽しく聴けるようになったからである。CDは
ヤマハB3で聴くのが楽しいが、LPはスケルトンが良い。すかっと抜けてダイナミックに鳴る。かといって高域も中途
半端でなく高度に分解し質が高い。
これでどんどん聴くことにしたので日常的に使うカートリッジが必要になったのである。
MC-L1000とPRA-2000ZRとHMA9500IIがあれば最高の音が聴けるかというとそう簡単にはゆかない。
LP再生に最も重要なのはプリアンプかというとそうとは限らないのである。良いプリアンプが必要条件である
ことは確かだが、今回の経験では意外にもパワーアンプが鍵を握っていた。
LP再生には長〜い信号経路をたどらないといけないので、どこかで透明度をかせがないと気持ちよく抜ける
音にならない。スケルトンでLPを聴いてみるときわめて心地がよい。トランスペアレンシーのマージンが十分とれ
ているからだろう。
トランスペアレンシーは信号が直列に通る素子が少ないほど高くなる。2個しか素子を通らないDCアンプ
として完全アンプがあるが直線性さえ良ければこれが最高の透明度となるはずである。
スケルトンは回路はやや複雑だがシンプルな構成とセミオープンの非磁性体シャーシが効いていてこのような
音が得られているだろう。
FE103Eを使っているがこれはアンプが良くなれば良くなるほど音のクオリティが上がるというちょっと特殊なスピーカー
である。ここで思い出して欲しいのは「電気信号のクオリティを上げるのはアンプであり、ケーブルではない。」という言葉で
ある。とすると音のクオリティを上げるのはスピーカーだろうかという疑問が生ずるが、FE103の環境ではどうもそうではない。
FE103は信号を音に変える媒体=メディアのような存在であり決して音のクオリティを上げるようなことはしていない。
アンプが良ければ良いほど細かい音まで聴こえる-->アンプが良ければ良いほど耳が良くなったことと等価-->アンプまでが耳
FE103使いはアンプまでが耳なのである。
ならばカートリッジの針からすでに耳であると言えるかもしれない。いや作り手も含めればマイクから耳であるといっても良いはず
である。実際難聴マルチマイクという言葉も存在している。
ま、そこまで言うとやるべきことが増えすぎるのでアンプまで耳でゆこうと思う。
旧式ラジオを大人買いしてみた。
左から、SONY ICF-7600D, SONY ICF-110, 同,SONY TFM-110D
北京放送を聴くのにはインターネットで周波数を調べ、周波数直読のICF-7600Dで受信し、それと同じ放送をアナログ式の
ICF-110で聴く。
驚いた。毛主席を讃えるプロパガンダはすでに終焉し普通の先進国のような放送内容だ。あれから40年近くたつのだから
当然か。
集めたLPをつぎつぎと聴く
クラシック、フージョン・ジャズ、洋楽ポピュラー、和製ポピュラーの収集LPを聴いている。演歌も2枚くらいある。
聴ききれないで一生を終わるかどうか微妙な量のコレクションなので(要するに中途半端)、うまく行けば聴けないこ
とはない。
和製ポピュラーにどんどん切り込んでいる。新次元の音がするため順調に進んでいる。小音量再生でもふわりと透明な
音で、一般世間ではお目にかかれない音である。
アンプはスケルトンである。線形増幅理論からいうとV−FETアンプになるはずだが結果がよければ堅いことは言わない
のである。(あとでV−FETアンプも試してみよう。)
DL−103はクラシック再生に必要だが、これで再生するポピュラーは面白い色彩が加わるが楽しめる。これも大人買い
しておこう。
中途半端とは言え、マリーンのアルバムが8枚、山崎ハコが7枚ある。中島みゆきは2枚、大橋純子は3枚しかない。
iPodとHi-MD機器で再生する
iPod shuffle のWAV
モードはアイワのポータブルCDプレーヤーより音がいいことはすぐわかった。Hi-MDとどちらが良いかは
重要な疑問である。
付属イアホンで聴くと、すっきりとして素性の良いi-Pod、リッチでゴージャスなHi-MDという別れ方だが、iPodで全く不満はない。
スケルトン直結で音を確認した。やはり同じ傾向だが、LP再生と同じようなふわりと透明な音になりCDもこれで聴き進みそうである。
新次元のLP再生などとは大袈裟かもしれない。ごく小さい音量・・・・テレビの音より少し大きめの音でオーディオ
を聴いた場合オーディオらしさを感じることは少ないのだが、この場合は違う。ヒエッ、どうしてこんなに音がいいの?
と思うくらい良いのである。証拠は無いし残念ながら私しかそう思っている人はいない。
今のところLP再生だけで、CDでは同等の音は得られていない。プレーヤーはKENWOODのKP9010で、
カートリッジはAT−F3 IIでもDL−103でもAT33−LTDでもOKである。
もし音がテレビと同等ならわざわざダイアモンド針を磨耗させてLPを聴く行為などできないがこの場合はその
価値があるのである。
この行為が毎日の日課になっている。LPを聴き進みながらも、ときどきこの音が得られているかどうか何枚かの
リファレンスとなっているLPをかけてみる。
大橋純子 「レインボー」
八神純子 「素顔の私」
谷川浩子 「ねこの森には帰れない」
中島みゆき 「私の声が聞こえますか」
このような音になる理論は特にないし、全くわからない。パスコンが熟成してきたせいなのか、大電流でないので
MOSでも直線性が良いのかくらいしか思い当たらない。
確認するには銅箔フィルムコンをもう1ペア買うことになるかもしれない。
参考
0.1W以下で聴いていると考えればかなりの低歪である。またFE103も低歪の領域で動作している。
FE103EとDL-103を買い納め。
エラー訂正読み込みしたiPodとこれがあればもう追求することは無くなった。
オーディオの余生を送ろうと思う。あとはライブラリーを聴くだけ。
iPodを購入
iPodを購入したら本当にライブラリーを聴くだけの生活になってしまった。帰宅後LPを聴き、あとはiPodに
CDを入れる。パソコンとネット環境があるので大変楽な作業である。
たまにLP音源をデジタル化してiPodに入れてみる。このときはMC−L1000を使う。
面白いことにスケルトン+FE103EではMC−L1000が良くないのである。繊細でダイナミックレンジが広い
のだが、楽しさが少ない。音源のあらが出てしまうようなのである。
これはスケルトンシステムが音作りを伴う邪道なシステムであることを示唆しているのだが、こうなったらむしろ
本物ともいえる。何回聴いても楽しいのは変わりないからである。
邪道の所以はもう大体わかった。絢爛豪華なパスコンと金属的なK1520/J200と損失の少ないシャーシ
だろうと思う。(位相補正用のセラミックCもあるかも。)