K1529版
公称gm=4S
アイドリング550mA ゲイン(無帰還) 29倍
実効gm=3.6S
NFBをかけてみたが意外と歪み特性がよくない。600mA位のところでは直線性が悪いのである。
gmで直線性を改善するというもくろみは外れてしまった。
無帰還での音はかなりメカニカルなもの。帰還後は聴きなれた音に近いが目の覚めるような音調と
なっている。
K405版
ゲイン5.6倍 Zo=12.7Ω
こんどは1A流してみた。まあまあの特性である。
K1056よりくっきりした音で綺麗さと華やかさを持つ。K1529ほどメカニカルではない。
以上いずれもソースフォロアのときの特徴をそのまま聴き取ることができる。いうまでもなく単段
アンプが素子の本来の音を体現している。とどのつまり、どのように設計しても石固有の音からは
逃れられないということか。
K722版
SONY 2SK722、2SJ131のペア。ソースフォロアで作って聴いてみたときは硬質な線の細い
音に感じたが、その後聴く機会もなく謎に包まれた状況だった。
単段アンプにして聴くと、特徴を濃縮ジュースにして味わうようなものなので、今回の製作でそれが
よくわかった。
バイアスは深くgmは2.5Sくらいと見て取れる。音の分解能や余韻は神レベル。
アイドリング 523mA
ゲイン=5 Zo=12Ω
K405も良かったが、K722も気に入った。しばらくは解体せずに聴いてみよう。K1529はもっと
気合を入れれば良いものができそう。