近未来のアンプ
近未来というといかにも斬新なアンプのように聴こえますがそうではありません。
良いとされていたオーディオ用の部品が入手不可能になったときに作るアンプのことです。
今通販で手に入る石でアンプを組めといわれたら私の場合こうなります。
なかなかいい音がしそうな感じがします。
しかしいずれA606やC2336もなくなるでしょうから、その場合は代替品
を使うことになるでしょう。
初段の石は30〜50円程度なので十分ストックしておけばそれほど問題には
ならないでしょう。
モトローラの2N3055、MJ2955のhFEを3けたまで揃えて組んだアンプ
はとても良い音で感心しましたが、
今では手に入るかどうかは不明です。
東芝C5200、A1943なら1個二百数十円で買えるので、今ならこれに
なるでしょう。
これが近未来のアンプの姿です。ほとんど代替品になっていますが、2段目
だけ松下の石にしました。
この二つの電圧増幅段で例によってオムニバスアンプを作ります。
そんなに差がなければ、部品が無くなる心配は無用ということになります。
hFEの測定(Ic=9.42mA,Vce=27V)
C5200 A1943
Rch 100 100
Lch 98 106
というペアマッチングとしました。
試聴中
今回都合によりドライバーは両方C2336B/A1006Bにしました
ので、左右の違いは2段目の石だけです。
聴いてみると左右差を聴くというより終段の石の支配力の大きさを
認識しました。
モトローラ終段アンプとは全く別物のアンプです。高域が音を選んで
でてくる感じで、さらさらになって全部出てくるというキャラクターでは
ないようです。アンプの動作がどこもおかしくないなら、あとは終段を
エピタキシャルの石に変えるしかないでしょう。(C5200は三重拡散形)
トリオのKA−7300Dも三重拡散メサの石でしたが、音がこなれるまで
半年くらいかかったので、このアンプもこのまま聴いて行けばいい感じ
になると思います。