可聴域の細部まで調べる(4)
さてこれがWAVE DATAそのものと、パワーアンプが抵抗負荷に発生させた電圧波形を
比べてみた図である。
仔細に観察すると、ピークが少しなまっている以外はほとんど同じである。出力に抵抗をぶらさげて
いるため歪みに関して不利だからだろう。
変化はわずかだったが、実はパワーアンプ入力直前の波形を見ておかないと、この
変化がパワーアンプによるものであるとは全然言えないわけである。
こうしてみるとCDプレーヤー、プリアンプはきわめて正確であり、かなり信頼性が高い。
いよいよLM380と6BQ5を比較してみる。
LM380のほうはかなりPREOUTに近い。したがって忠実度は高い。LM380と6BQ5は差が見られる。
これがスピーカー負荷時のスピーカー入力電圧である。
どちらも大きい信号のあとでは変化がみられる。抵抗負荷と違ってコーンの動きの影響と思われ
る。こちらでもLM380と6BQ5の差ははっきり認められる。
結論
抵抗負荷でもアンプの違いはでる。スピーカー負荷だとコーンの動きによる影響も加味されるため
制動力の差もでると予想される。どちらも使えそうだが再現性を重視するなら抵抗負荷か。