ダブルバスレフ
バスレフの図で確認します。裸ユニットの振動は密閉箱で生じる背圧によって抑えられているのが40〜120Hzくらいまで
で観察されます。140Hz以上ではどうかというと速度振幅が上昇または同等なので、はたしてキャビネット内の圧が上昇して
いるかどうかこれだけではよくわかりません。
この背圧がかかっている周波数の範囲でポートを空けるとバスレフが成立します。もし箱が巨大で圧力が生じない場合は、
バスレフとして成立しなくなります。
ポート共振が起こった場合fbでは圧がさらに高まっているのが観察されます。
fbから下に離れると、ポートを通して空気が移動するので40Hzのように速度振幅はまた上昇します。
この外にもうひとつチェンバーを作ると、これにまた背圧をかけることができます。箱が大きいと背圧はかからず、
小さすぎると元のバスレフの動作が大きく狂います。
したがって適当な大きさの箱を外につけて、それにまたポートをつけるとポート共振をもう一つ作ることができます。
要約すると、
1 一つ目のバスレフが成立していること。
2 第2チェンバーにより低い周波数で背圧がかかり、ポート共鳴も生じていること。
というのがダブルバスレフの成立条件になるかと思います。
逆の考え方をすることもできます。
低〜いチューニングのバスレフがあったとします。これをコーンで直接駆動するのではなく、音響迷路で駆動すれば
これと同じことになりす。
この箱で調べてみます。
equivalent Vc(L) | duct diameter(cm) | duct Length(cm) | predicted fd(Hz) | |||
duct1 alone | 2.2 | 3 | 5.5 | 110 | ||
duct1 combined | 0.93 | 3 | 5.5 | 170 | ||
duct2 | 3.8 | 1.5 | 10 | 67 |
思ったより第一ダクトの共振周波数が上がってしまいましたが、最低域のコーンの暴れはもくろみどうり
抑制されています。
第一ダクトのチューニングを下げ、第2ダクトのチューニングを上げてみました。
equivalent Vc(L) | duct diameter(cm) | duct Length(cm) | predicted fd(Hz) | |||
duct1 alone | 2.2 | 3 | 11 | 85 | ||
duct1 combined | 1.15 | 3 | 11 | 115 | ||
duct2 | 3.6 | 3 | 12 | 65 |