6L6GC超三極管接続アンプ



  これが今回考えた回路です。言うまでも無く、超三極管接続は上條さんのオリジナルであり、
定電流化も上條さんが創案したものです。



  定電流は超高抵抗と同じなので、DC領域で電流帰還が目いっぱいかかりアイドリングの
安定度が改善される一方、交流領域では電流帰還はかかりません(コンデンサーによって解除
されている)。


  部品

出力トランス 1180  
6L6GC 0 750  
ソケット 300  
12AX7 0 1100  
ソケット 350  
LM317 120  
C3153 300  
C1775A 50  
 電解コンデンサー   100V 220 μF 2 190  
 350V 47μF 2 330  
 フィルムコン   0.1μF 2 10  
 酸金抵抗  5W   330Ω 330Ω    4 55  
         2W  5.6kΩ 1K 1K 6 50  
サンハヤト  AT−1W 1/2 400   
炭素皮膜抵抗 1/4W  1k 22 100 100k 6 1  
4P キャノン ジャック  1 380  
半固定抵抗  100k 2 80  
ゼナーダイオード  25V 4 40  
ジョンソン ターミナル 4 90  
RCAジャック 170  

      合計   7570円

  電源部共用なら、真空管も共用でよいでしょう。




  常識を破るような低域特性です。定電流を抵抗におきかえても同じ特性なので、この低域特性は
定電流化によるものではありません。



   上のだと電流設定が難しいので、一歩後退ですがこのように変更します。

  部品点数は、少ないですね。



  この回路の構成は、

   1段目   C1775Aエミッタ接地

   2段目   12AX7電流出力ドライブカソード出力高インピーダンス負荷(電流出力)

   3段目   6L6GCカソード接地

  ポイントは全段直結で、2段目プレートに帰還がかかっていることでしょう。帰還も直結ですから、
深い帰還が可能になります。調べてみると32dBのNFBになります。



  ちょっとだけ内部電流解析をしました。



  このように初段は飽和特性、電流出力です。






  このようにして見ましたが、三極管特性になっています。ゲインもあります。数mA流れるとは、
意外でした。



  このように終段はダイオードに近い三極管特性です。



  製作



  完成回路



  いやあ、聴きました。ここまでくるのにずいぶんとかかった気が致しますが。

  調整がちょっと怖かったですが、この回路だと出力管を抜いて初段の調整が可能です。

  音は言葉で言うのは難しいですが、安定感のある力強い音です。