Onzow MFB20 密閉システム
はじめに
ここではボイスコイル速度検出コイル付きの20cmフルレンジユニットを
用いて、MFB制御システムを作ろうとしています。
いろいろ検討した結果、エンクロージャーは密閉式にします。
アンプの方は自作ACアンプを用意しましたが、都合により没となりました。
原理的には、検出コイル電圧を負帰還で戻してやれば、入力信号とボイスコイルの
動きが相似になるわけですが、これによって単なる低出力インピーダンスアンプ
とは次元の違う低音再生が実現されます。
裸ユニットのインピーダンス特性です。
検出コイルの出力特性です。
スケールを1/5にしたものです。ボイスコイルの特性と形が非常に似ています。
精度の高いフィードバックが実現しそうです。
fo=60Hz
建築中の家の材料(スプルース?)でバッフルを作ります。設計変更になります。
2つの板をつなげるやりかたはバイオリンといっしょです。ムク材なのでこのまま
しばらくねかせておきたいところです。
バッフル以外は檜の集成材を使う予定です。
柱の端材をスピーカー台にします。通し柱(米松集成材)は強靭で重いです。
板取り図
檜集成材は14mm厚のものが入手できます。縦に切断するときは節を
避けるようにしなくてはいけません。
これだけの道具でなんとかやってゆけます。大型のバックロードのときは
さすがに釘打ちが必要になりましたが。
こうして眺めてみると、フレームのでっぱりが気になります。こういうときは
トリマーとほたてくんでザグリをいれることになります。
スピーカー自体は完成致しました。
インピーダンス特性
focは100Hzくらいです。この周波数でコーンの共振が乗ります。従来の設計手法
は所詮このfocを箱の大きさを変えることによって調整してゆくだけのものです。MFBを
かける場合はどこに来ようが関係ないといえます。
音圧レベルです。このままでも結構聴けます。この段階でボワーンという
共鳴音を覚えておくといいかと思います。この音がわかるようになれば、
音の達人であると言えます。
Qo=1.1
Q=1.8
MFBのかけ方
このようなアダプターを用いてMFBをかけます。アンプはケンウッド R−SG7を
用います。VR=600Ω位でMFBが強力に掛かります。ローブーストはNB ON2を
採用します。
試聴 ロン カーター、ジャコ パストリアス等々、ベースなら何でも素晴らしい。まるで
トロンボーンのように明確に鳴ります。 (終わり)
特性(MFB ON)
無信号時の100Hzにおける強烈なディップに注目してください。
なお、ここまでの実験でスピーカーを飛ばすことはありませんでした。(2つくらい
覚悟していましたが)
(2001.6.13 完成)
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